2015〜2024 | CL制覇、プレミア30年ぶり優勝、4冠の黄金期

リバプール・クロップ時代——「ゲーゲンプレス」でプレミアを支配した6年間

2026年12月約8分
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Hara Tech 編集部

欧州サッカー専門メディア「ultrasrei.com」編集部。プレミアリーグ・ラ・リーガ・セリエAを中心に、戦術・歴史・選手考察を発信。

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ユルゲン・クロップが2015年にリバプール監督に就任した時、クラブは長期低迷の底にあった。しかし2019年のCL制覇、2020年の30年ぶりプレミア優勝、2022年の国内4冠挑戦——クロップ時代のリバプールはイングランドサッカーに「新しい基準」を作り上げた。

「ゲーゲンプレス」がアンフィールドに降臨した日

ユルゲン・クロップは2015年10月、ボルシア・ドルトムントでの成功を経てリバプール監督に就任した。就任会見での「守備的なサッカーはやらない。ロックンロールのサッカーをする」という発言は、リバプールファンの心に火をつけた。

クロップのサッカーの核は「ゲーゲンプレス(攻撃的なカウンタープレス)」だ。ボールを失った瞬間に全員で素早く奪い返す——この組織的な高強度プレスはリバプールに新しい生命力を与えた。サラー、マネ、フィルミーノという前線の三銃士がプレスと得点の両方を担い、ファン・ダイクがDFラインを統率した。

2019年CL制覇——「マドリッドの夜」

2019年CL決勝、マドリードでトッテナムと対戦したリバプールは2-0で勝利した。前年に「奇跡的な逆転でバルサを撃破」という準決勝を経ての決勝だった。ジョルダン・ヘンダーソンがトロフィーを掲げた瞬間、アンフィールドから遠く離れたスペインで、ファンが涙を流した。

翌2020年、リバプールはプレミアリーグを30年ぶりに制覇した。コロナ禍で無観客開催という特殊な状況だったが、99ポイントという驚異的な勝ち点でのリーグ制覇は歴史に刻まれた。

「愛のフットボール」と感動の別れ

クロップのサッカーが多くの人を惹きつけるのは、成績だけでなく「チームへの愛情」が伝わるからだ。選手を信頼し、ファンとの絆を大切にし、勝っても負けても感情を正直に表現する——クロップのチームは常に見る人の心を動かした。

2024年5月、クロップはリバプール監督を退任した。最終節での選手たちとの抱擁、ファンへの感謝の言葉——その別れの場面は多くの人を涙させた。クロップがリバプールに残したのはタイトルだけでなく、「フットボールは愛だ」という証明だった。