2016〜現在 | 100ポイント、3連覇、そして2023年CLとの邂逅

ペップのマンチェスター・シティ——プレミアリーグを支配した「青い革命」

2026年8月約8分
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Hara Tech 編集部

欧州サッカー専門メディア「ultrasrei.com」編集部。プレミアリーグ・ラ・リーガ・セリエAを中心に、戦術・歴史・選手考察を発信。

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2016年にグアルディオラがマンチェスター・シティの監督に就任して以来、クラブはプレミアリーグの常勝軍団へと変貌した。2018年の100ポイント優勝、2021〜2023年の3連覇、そして2023年CLを含むトレブル達成——「ペップの青い革命」はイングランドサッカーの常識を塗り替えた。

就任1年目の「苦しみ」と哲学の浸透

ペップ・グアルディオラは2016年夏にマンチェスター・シティの監督に就任した。バルセロナとバイエルンで圧倒的な成功を収めた後のプレミアリーグ挑戦は、世界中から注目を集めた。

就任1年目のシーズン、シティはリーグ3位に終わった。これを「失敗」と評するメディアもあったが、グアルディオラはこの時間を「チームに哲学を浸透させる期間」と捉えていた。高い位置からのプレス、GKからのビルドアップ、ボールを持ち続けながら相手を走らせる——その戦術を選手に落とし込むには時間が必要だった。

翌2017-18シーズン、その哲学が開花した。プレミアリーグを100ポイントという史上最高記録で制覇(当時)。32勝4分2敗という圧倒的な数字は、プレミアリーグの歴史を塗り替えた。

3連覇と「プレミア最強」の証明

2021-22、2022-23、2023-24シーズンとシティはプレミアを3連覇した。これはマンチェスター・ユナイテッドのファーガソン時代(2006-09年)以来の3連覇であり、プレミアリーグ史上最高難度の偉業の一つとされる。

3連覇を支えたのはケビン・デ・ブライネ、アーリング・ハーランド(2022年加入)、ベルナルド・シウバ、ロドリ——世代を超えた才能が、ペップの哲学のもとで一つのチームとして機能した。特にハーランドの加入(2022年夏)はシティに「完璧なFW」をもたらし、得点力という唯一の弱点を埋めた。

2022-23シーズンはCL・プレミア・FA杯のトレブルも達成。2023年CL決勝でインテルを1-0で下したゴールを決めたロドリゴ・エルナンデスは、同年バロンドールを受賞した。

ペップの「遺産」——戦術の革新を超えたもの

ペップがシティにもたらしたものは優勝カップだけではない。「GKがセンターバックのように振る舞い、フルバックが内側に入ってMFのように機能する」——このような「偽ポジション」の積極活用は、世界中のサッカー戦術に影響を与えた。

プレミアリーグの各クラブがシティに対抗しようと高強度プレスと組織的守備を磨いた結果、リーグ全体の水準が上がった。「ペップのシティがいるからプレミアが面白い」という逆説が成立するほど、彼の存在はリーグ全体を引き上げた。

就任から8年以上、ペップはシティでプレミア6回・CL1回・FA杯2回など数多のタイトルを積み上げた。「支配的すぎる」という批判も受けながら、それでも毎シーズン新しい戦術を試みるグアルディオラの探求心は、まだ終わっていない。