2004〜2017 | プレミア歴代最多得点記録と「怒れる若者」の成熟
ウェイン・ルーニー——リバプールの少年がマンチェスターの伝説になるまで
プレミアリーグ歴代最多得点記録(208ゴール)、マンチェスター・ユナイテッドでの13シーズン——ウェイン・ルーニーは才能と荒削りさ、栄光と批判を同時に背負い続けたイングランド最後の「生粋のストライカー」だった。少年時代のエバートンからマンUの頂点まで、その軌跡を辿る。
16歳の衝撃——アーセナル戦のデビューゴール
ウェイン・ルーニーは1985年、リバプールのクロクストスに生まれた。生粋のエバートンサポーターの家庭で育ち、9歳でエバートンのアカデミーに入団。16歳でのトップチームデビューの後、2002年10月にアーセナル戦でプレミア初ゴールを決めた。
このゴールは衝撃だった。アーセナルの無敗記録を30試合で止めたこのゴールは、16歳258日という当時のプレミア最年少得点記録。決めた後に腕を広げて走り回る少年の姿は、イングランド中に「次世代のスターが来た」と知らしめた。
18歳でユーロ2004に出場し、スイス戦でハットトリックを記録。イングランド代表の歴代最年少得点記録も塗り替え、国際舞台でもその才能を証明した。
マンチェスター・ユナイテッドでの君臨
2004年夏、ルーニーはエバートンからマンチェスター・ユナイテッドへ2700万ポンドで移籍。ファーガソン監督の下、13シーズンで643試合253ゴールという圧倒的な記録を残した。
2008年のCL制覇ではロナウドとのコンビが世界を席巻。この年のルーニーはゴールとアシストを量産し、マンUのトレブル(リーグ・CL・世界クラブ選手権)に貢献した。
2010-11シーズンは個人としてのピーク。リーグ戦34ゴールという驚異的な数字に加え、バーミンガム戦でのオーバーヘッドキックは「プレミア史上最高のゴール」に選ばれた。「そのゴールのことは自分でもよく覚えていない。気づいたらボールがネットに入っていた」と語っている。
プレミア歴代最多得点と晩年
2017年、ルーニーはアンドリュー・コールとアラン・シアラーが持つプレミア歴代最多得点記録を更新し、208ゴールで単独トップに立った。
その後エバートンに復帰し、古巣への愛着を示した後、DCユナイテッドやダービー・カウンティでプレー。2021年に引退し、ダービーの監督に転身した。
批判も多かった——体重管理や私生活の乱れが何度も報じられた。しかし純粋にプレーだけを見れば、ルーニーは21世紀のプレミアリーグで最も完成されたイングランド人ストライカーだった。荒削りなまま磨かれ続けた13年間の記録は、数字が語り続ける。