モウリーニョ体制プレシーズン総括──ベルナルドの本音、ディオマンデの衝撃、サプライズの主役たち
英メディア『The Athletic』が伝えた。フィオレンティーナとの2-2から始まり、🇭🇺ハンガリーのフェレンツヴァーロシュ(2-1)・デポルティーボ(1-0)・シャルケ(3-0)と試合を追うごとに完成度を高めたモウリーニョ体制のプレシーズン。W杯組が全員揃った最終シャルケ戦ではエムバペが先発初戦で6分に先制、ハイセンとエスピも得点を刻んだ。「チームがチームらしくなってきた。みんな興奮している」とモウリーニョは公式チャンネルで語った。次なる舞台はリーガ開幕エスパニョール戦だ。プレシーズンで何が見えてきたのか。
✅モウは健在 正式会見もプレスカンファレンスもまだ開いていないが、指揮官が誰かに疑いの余地はない。海外ツアーを行わず首都残留を選んだ今夏、モウリーニョはダブルセッションを多用した体力強化を徹底した。クラブスタッフに近い関係者によれば、就任直後の数週間は特に要求が高く、フレンドリーマッチで選手が疲弊して見えた場面はその副産物だという。ゲーム中のモウリーニョは紛れもなくモウリーニョだった。デポルティーボ戦やフェレンツヴァーロシュ戦では審判の判定に激しく抗議し、スタッフや選手に怒りをぶつける姿も。トレーニング中にシュートが顔面直撃して黒目を作るという出来事は、彼の強面ぶりをサポーターにさらに強く印象づけた。
数少ない発言機会はすべてクラブ公式チャンネル経由。フェレンツヴァーロシュ戦後にベルナルドについて問われると、「非常に重要な選手だが、夏に何もしないタイプの一人だ」「休暇中に何もしないことは精神的にはいいかもしれないが、体型が戻っていない。改善が必要だ」と語った。一見批判に見えるこの発言も、スタッフ内では「それだけ高く評価している証拠」として前向きに受け止められている。
✅台頭した選手たち 攻撃的MFとして複数のポジションをこなすベルナルドはスタッフの信頼が特に厚く、🇵🇹ポルトガル代表MFはW杯後に欠けていた質を補う存在として見られている。ギュレルもシャルケ戦でのCKアシストで10番としての資質を再証明。🇹🇷トルコ代表がグループステージ敗退により早期帰国できたことも調整に追い風となった。
最終ラインでは、ハイセンとカレーラスがデビューシーズンの苦しい終盤を経て、今プレシーズンは安定したパフォーマンスを披露。カレーラスはシャルケ戦でアシストを記録しながら、デポルティーボ戦での知性的な動き出しがさらに強い印象を残した。
新加入の中で最大のサプライズは最も注目度が低かったエスピだ。2500万ユーロでレバンテから加入した🇪🇸スペイン人ストライカーはプレシーズン2ゴールを記録し、ブロックを敷く相手を崩す切り札としての可能性を示した。バルデベバスでのトレーニングで関係者を驚かせているディオマンデへの期待も高まる一方で、カンテラからも2名が強い印象を残した。19歳のCBマリオ・リバスと18歳の左ウイングのアレクシス・シリアだ。
✅戦術と課題 基本布陣は4-2-3-1。ボールなしでの動きは向上しており、ヴィニシウスとディオマンデが自陣深くまで戻る献身性は昨季の課題の改善を示す。最も印象的な攻撃場面はデポルティーボ戦でのブラヒムゴール。ルニンが素早いロングスローを入れ、ブラヒムが胸でトラップして1対1を作り、冷静に決め切った。一方でポゼッション時の判断の遅さは依然として課題で、このチームはボールなしの方が本領を発揮できるという見方が早くも出ている。
残る問いは多い。ベリンガムは中心的存在であり続けるとみられるが、その背後の2枚のMFをどう組むかは未定だ。バルベルデの守備的な役割がより強調される中、ギュレルとベルナルドが残る1枠を争う。チュアメニはマドリー復帰後に軽い筋肉系の不調を抱え、起用法に不透明感が残る。右SBはトレントとダンフリースが競合し、左SBはW杯優勝🇪🇸スペイン代表のククレジャとカレーラスの一騎打ち。CBはアセンシオが9月、ミリタオはそれ以降の復帰見込みで、コナテとハイセンが当面の軸となりそうだが、リュディガーの処遇も注目点だ。