マドリーを出し抜いたバルサのロドリ獲得劇──発端は結婚式、秘密の昼食、7650万ユーロの舞台裏
英メディア『The Athletic』が伝えた。バルセロナが最大7650万ユーロ(基本6000万ユーロ+アドオン)でロドリをマンチェスター・シティから獲得した舞台裏が明らかになった。この移籍の発端は一つの結婚式だった。
7月下旬、W杯優勝と大会MVPを手にしたばかりのロドリはコスタ・ブラバ(バルセロナから北へ約2時間、カタルーニャ地方の地中海沿岸リゾート地帯)で休暇中だった。旧友の結婚式に出席するためだ。その旧友こそ、バルサの選手サービス部門責任者ダニ・コディナ。彼はシティでも同様のポジションを務めており、ロドリとは旧知の仲だった。
✅秘密の昼食 休暇中のある日、ロドリは「絶対に目立たない場所で」という条件で昼食の場を手配してもらった。向かったのはベグル(コスタ・ブラバ沿岸の小さな観光の町)の地元密着型レストラン「Can Pitu」。ほどなくバルサのスポーツディレクター、デコが入店した。報道陣に気づかれることなく、二人の極秘面談は成立した。
当時、業界筋はロドリをマドリー加入確実とみていた。マドリー関係者の間には「合意は時間の問題」という空気さえあった。しかしマドリーはシティとまだ一度も接触していなかった。7月25日のコディナの結婚式では、ロドリがバルサの歌を歌い踊る様子が参加者の間で噂になり、後日SNSでも拡散した。
✅ベルナルドの教訓 バルサはベルナルド・シウバ問題で痛い経験をしていた。口頭合意と思っていたポルトガル代表MFをマドリーに持っていかれた一件だ。ロドリ獲得ではデコが徹底的に情報を秘匿し、関与者を最小限に絞って進めた。8月5日、デコはマドリーへ飛んで2度目の重要会談を行った。翌6日、The Athleticがバルサのロドリ獲得交渉を報道。同日マドリーはライプツィヒからヤン・ディオマンデを最大1億4000万ユーロで獲得したと発表した。
✅ロドリがバルサを選んだ理由 ロドリの決断に最も影響したのはプレースタイルの適合性だという。シティやスペイン代表で慣れ親しんだスタイルに近い。フリック監督も複数回直接ロドリと話し、若い主力が多いチームに経験とリーダーシップをもたらせると確信していた。マドリーはW杯前はロドリを視野に入れておらず──体力・年齢への懸念、チュアメニとの契約延長済み、政治的背景など複数の要因があった。しかしW杯でのパフォーマンスが全てを変えた。クロースとモドリッチが去って以来空き続けているポジションに、これ以上の適任者はいなかった。
✅交渉の経緯 バルサの1回目の提案は約4500万ユーロ+アドオン(シティ拒否)、2回目は6000万ユーロ(シティ拒否)。最終的に基本6000万ユーロ、最大7650万ユーロで合意に達した。「バルサでプレーすることは夢だった。チームメートのほとんどはすでに知り合いだし、今は仕事に集中したい」とロドリは語った。