MARCA2026年9月23日 20:20
走行距離ワーストのマドリーが示す「数字の罠」
マドリーがラ・リーガで最も走らないチームだ——アトレティコとのダービー翌日、そんなデータが一気に拡散しました。しかしスペイン紙『MARCA』は、その数字が本当に意味するものを丁寧に読み解いています。
まず事実から。マドリーの1試合平均走行距離は104.3kmで、ラ・リーガ20クラブ中ワースト。高強度走行・HSRの距離も4,975.5メートルでリーグ最下位、HSRのアクション回数338.5回も同じく最下位。3つの指標で3つの最下位となっています。
ただし、スプリントの項目では話が変わります。
マドリーのスプリント距離は1試合平均2,248メートルで、リーグ11位——ほぼ平均値です。「走らない」と言われながら、最高速度域では他クラブとほぼ同等の水準を保っていることになります。
対照的なのがラ・リーガ首位のバルセロナです。
総走行距離108.6kmはリーグ16位と目立ちません。しかしHSR距離は5,858.8メートルで6位、HSRアクション数は413.4回で3位、そしてスプリント数は1試合平均132.4回でリーグトップ。最も少ないオサスナの78.8回を大きく引き離しています。
総走行距離16位のクラブが、スプリント数でリーグ1位——この逆転現象こそが記事の核心です。
同紙が示すのは、フットボールをキロメートルだけで測ることの限界です。ゆっくりとした集団移動で稼いだ距離と、プレスやスペースへの抜け出しで生まれる高速移動は、合計値の上では区別がつきません。勝点表と走行距離の順位表はほぼ一致しない一方で、スプリント数の順位表は勝点表に近い顔をしている——というのが記事の結論です。