マドリーはこの夏、選手ではなくモウリーニョを買った
スペイン紙『エル・パイス』が伝えた。マドリーはこの夏、総額2億2500万ユーロで6選手を獲得した。しかし2年間の低迷を経た今夏の補強が「革命」かと問われれば、答えは否だ。
✅史上最高額になりうるディオマンデ、異例の30歳ダンフリース ヤン・ディオマンデは固定費1億2500万ユーロ+変動費で最大1億4000万ユーロとなり、クラブ史上最高額の可能性を持つ。デンゼル・ダンフリースは2000万ユーロで加入したが、30歳という年齢はここ数年若手獲得に特化していたマドリーには異例の選択だ。
最も「異例」なのはベルナルド・シウバ(32歳)かもしれない。マンチェスター・シティとの契約満了という市場の好機を掴んだ形だが、直近15年で最年長の加入選手だ(2023年のホセル・マト33歳、2010年のリカルド・カルバーリョ32歳に次ぐ)。他の新加入はマルク・ククレジャ、イブラヒマ・コナテ、カルロス・エスピの3人。
✅疑問は変わらない 2億2500万ユーロを使っても、開幕2週間前に漂う疑問は2年前と変わらない。
ヴィニシウスとエムバペはようやく連携できるのか。両者は守備にもっと貢献できるのか。2シーズン居場所を見つけられていないベリンガムは超攻撃的な編成の中で機能するのか。リーガで待ち受ける多くのブロック守備を崩せるのか。そして何より──アンチェロッティ、シャビ・アロンソ、アルベロアの誰もが得られなかった「全員のコミットメント」をモウリーニョは引き出せるのか。
✅中盤の根本的な問題は未解決 ベルナルド・シウバの獲得はチームの最大の弱点──「中盤からゲームを作れない」問題──への唯一の対処だ。それ以外、クラブは攻撃陣の主要なピース(ヴィニシウス、エムバペ、ベリンガム)には手を入れず、守備的MFのプロフィールも変えなかった。ロドリ・エルナンデスも、他の誰も獲得しなかった。カマヴィンガ、チュアメニ、バルベルデ、ベリンガムという「フィジカル重視路線」は継続されている。チュアメニとバルベルデは昨シーズン更衣室の大きな危機を引き起こした当事者だ。
モウリーニョは公の場での初発言でこう述べた。「昨年は多くの人が失敗した。選手や監督だけじゃない。内部の人間も失敗した」。そしてこう続けた。「チームには勝ちたいという意欲が強くある。常識を受け入れられる状態だ。全員がもっとチームにならなければならない」。2年間の低迷の核心にあった「コミットメントの欠如」を指した言葉だ。
✅ヴィニシウスの残留と記者会見なし ヴィニシウスの契約延長交渉は長らく膠着していた。残り1年契約に近づく中でアーセナルが強い関心を示したが、マドリーはヴィニシウスへの投資を貫き、合意に達した。なお今夏の新加入選手は一人も記者会見を行っていない──その理由についてクラブからの説明はない。
✅大きな解決策の名前はモウリーニョ 守備の補強とディオマンデの獲得は目を引くが、チームを崖っぷちに追い込んだ根本的な問題への直接の答えにはなっていない。2年間で4人目の監督となるモウリーニョこそが、マドリーが今夏最も大きく賭けた「補強」だ。開幕戦は土曜夜、エスパニョールのホームでのアウェー戦(日本時間・日曜4時30分)。