AS2026年8月22日 21:13

「スペシャル・ワンは常に時代の先を行く」──ブランドとしてのモウリーニョ

AS紙が伝えた。今週レアル・マドリードの新監督として正式に発表されたジョゼ・モウリーニョは、サッカー監督というポジションを高収益な商業ブランドへと変えた先駆者だ。かつては大金スポンサー契約を結べるのはトッププレーヤーだけとされていたが、その常識を覆した。

✅「監督ブランド」の誕生 2004年にオールド・トラッフォードのタッチライン沿いを駆け抜けたとき、そしてチェルシー就任時に「スペシャル・ワン」と自ら名乗ったとき──モウリーニョはヨーロッパサッカーの勢力図を塗り替えただけでなく、「監督ブランド」という新時代を開いていた。

2000年代初頭まで、スポンサー企業にとって監督はジャージかグレーのスーツを着た地味な存在にすぎなかった。モウリーニョはその固定概念を打ち破った。磁力のあるカリスマ性、計算された傲慢さ、洗練されたファッションセンス、そして前例のない勝利の実績を組み合わせ、自分が率いるスター選手たちと同等か、それ以上の存在感を放つようになった。その結果、キャリア中盤にはコーチとしての年俸と同額かそれ以上を、CMや肖像権契約から稼ぐようになった。

✅アメリカン・エキスプレスのCM──監督として初の歴史的起用 最大のターニングポイントの一つがアメリカン・エキスプレスとのタイアップだ。チェルシー監督時代、同社の伝説的グローバルキャンペーン「My Life. My Card.」の顔に起用された。サッカー監督にこれほど規模の大きなキャンペーンを任せたのは、アメリカン・エキスプレス史上初のことだった。ハリウッドスターや音楽界のレジェンドたちと同格の扱いだ。スタンフォード・ブリッジで撮影されたこのCMは部分的にモウリーニョ自身が脚本に関わり、娘に朝食を作る場面で「私の人生はいつも一歩先を行くことだ」という台詞を締めとして使った。

✅Netflixドキュメンタリーと多彩なスポンサー契約 8月11日には、モウリーニョのキャリアを追ったNetflixの公式ドキュメンタリーシリーズが独占配信スタートした。全3話構成で、監督としての舞台裏・最大の功績・世界サッカーにおける軌跡を描く。

長年にわたるスポンサー契約も印象的だ。スイスの高級時計ブランド・ウブロのアンバサダーを務め、イタリアの高級ファッションブランド・フェラガモの「Legends, Reimagined」キャンペーンにも起用された。ジャガーとのタイアップでは英国的洗練さのイメージを体現し、アディダスとは2005年から長期パートナーシップを維持している。ハイネケン、リプトンティー、ブラウンとの契約も手がけた。

✅AIを活用した最新マーケティング 近年はデジタル領域でも革新を続けている。今年のW杯期間中は、コカ・コーラとGoalと組み、モウリーニョのAIデジタルツインがリアルタイムで試合を「討論」するシリーズ企画「José vs. Mourinho」を展開。2024〜2025年には、AI版モウリーニョがWhatsApp上でファンの日常の「オウンゴール」を直接修正するキャンペーンが各賞を受賞した。

✅Instagramで一晩に150万フォロワー SNS展開においてもモウリーニョは先端を走ってきた。トッテナム監督時代の2020年末、10カ月ぶりにInstagramを再開すると、わずか1日で150万人のフォロワーを獲得した。現在のフォロワー数は590万人。うちおよそ100万人は今年6月11日にマドリーの新監督就任が発表された後に増加した。

マンチェスター・ユナイテッド監督時代にInstagramを始めたのは、スポンサーの要望がきっかけだったとモウリーニョ本人が語っている。「アカウントを閉じたとき、スポンサーたちは喜ばなかった。数百万のフォロワーがいたから」。

日常の何気ない場面──靴を磨く15秒動画、雪の中でスマートフォンを見る写真、バスに乗る姿、ポップコーンを食べるシーン──がSNSで大きな反響を呼び、かつての「爆発する監督」というイメージとは異なる人間的な一面を見せた。

✅自らのワインブランド「The Special One」 2025年1月にはInstagramで自身のワインブランド「The Special One」の立ち上げを発表した。「スペシャル・ワン」という言葉が生まれたのは2004年のチェルシー就任会見だ。「傲慢と呼ばないでほしい。でも私は欧州チャンピオンであり、自分はスペシャルな存在だと思っている」──この一言が、すべての始まりだった。

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