レアル・マドリードのエムバペの母ラマリ氏、フランスを揺るがす「サンハジ事件」で補佐付き証人に──エムバペ本人も聴取
スペイン紙『MARCA』が、フランス紙『L'Équipe』の報道として、エムバペの母で代理人のファイザ・ラマリ氏が、フランスサッカー界を揺るがす「サンハジ事件」で「補佐付き証人(testigo asistido)」の扱いになったと伝えた。エムバペ本人も事情聴取に応じたという。
✅ 正式な起訴は免れる
『L'Équipe』のマルク・ルプロンジョン記者とセバスティアン・タラゴ記者によると、ラマリ氏は「モモ・サンハジ事件」で3人の予審判事から聴取を受け、補佐付き証人の扱いとなった。 「サンハジ事件」は、フランス代表の警備を担当していた元警察官、モハメド(モモ)・サンハジ氏をめぐる事件だ。 フランスの「補佐付き証人」とは、捜査対象の事実に関与した可能性をうかがわせる手がかりはあるものの、この段階では、正式な起訴を正当化するだけの重大で一致した証拠を判事が持っていない、という立場を意味する。
✅ ビザ4件の口利きを依頼した疑い
ラマリ氏は、サンハジ氏に対し、4件のビザの取得で便宜を図るよう頼んだとされている。 またエムバペは2023年6月、2022年カタールW杯で受け取ったボーナスから、サンハジ氏に6万300ユーロを贈っていた。その1か月後には、父親の母国カメルーンへの家族旅行に、サンハジ氏を同行させている。 捜査当局は、これが警察官としての立場とは関係のない、報酬つきの私的な任務だったのかどうかを調べている。
✅ リベリやドゥブーズも聴取
この事件では、フランク・リベリ、ノエル・ル・グラエ氏、フィリップ・ディアロ・フランスサッカー連盟(FFF)会長、コメディアンのジャメル・ドゥブーズ氏らも、IGPN(国家警察総監察局)の聴取を受けている。 『L'Équipe』によると、捜査ではすでに、FFFの本部とラマリ氏の自宅に家宅捜索が入っているという。
✅ 「代表チームの警察官」に多数の容疑
約20年にわたって、フランス代表選手たちの「秘密の番人」だったサンハジ氏は、公金横領の収益の受け取り、公権力を行使する者への贈賄、あっせん利得、収賄、詐欺、脱税によるマネーロンダリングなど、数多くの容疑で起訴されている。 IGPNは、この「レ・ブルーの警察官」が、サッカー界に巨大なネットワークを築き、時にそれを私利のために利用していた疑いがあると見ている。 サンハジ氏は「嘘の文化」を利用し、便宜や選手への手助け、ちょっとした贈り物を重ねて、自身のキャリアについて上司の好意を得ようとしていたという。 2024年10月25日には、MFマテオ・ゲンドゥージ(フェネルバフチェ)に「これが明るみに出たら、俺は終わりだ……」と打ち明けていた。
✅ 選手たちから計21万5000ユーロを借りる
サンハジ氏は、約15人の選手に借金を頼んでいた。その中には、ヤン・ムビラ、サブリ・ラムシ、ウーゴ・ロリス、ラファエル・ヴァラン、パトリック・ヴィエラ、ウィリー・サニョル、ニコラ・アネルカ、ゲンドゥージ、ローラン・ブラン、そしてエムバペが含まれていた。 借りた額は合計21万5000ユーロ。お金を貸した選手全員に、「これは2人だけの秘密だ。漏れたら、俺は殺される」と言っていたという。
✅ FFF会長も擁護せず
捜査官の聴取を受けたディアロFFF会長は、サンハジ氏をかばおうとはしなかった。 ディアロ会長は、サンハジ氏の行動は、連盟の職員が象徴的またはごくわずかな価値のものを除いて贈り物などの利益を約束・提供・受け取り・要求することを禁じた、FFFの倫理規定に反していると主張した。 司法捜査の開始から1年。さらに別の秘密が明るみに出る可能性もある中、事情に詳しい関係者の間では、公共の利益のための任務は「見せかけ」だったという見方も出ている。
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