ギュレルの課題は「美しさより信頼」──グティの道を歩むのか
スペイン紙『AS』の編集デスクアルフレド・マティージャ氏が、同紙のコラムでアルダ・ギュレルの現状を論じた。誰もがマドリーに欠かせない選手だと認める一方で、大一番になると再び「一番弱い輪」になってしまう――。同氏はその姿をグティに重ね、モドリッチを手本にするよう説いている。
✅ ダービーで真っ先に交代
好調ぶりと実力が認められ、ギュレルはメトロポリターノでのダービーで先発に名を連ねた。マドリー史上最高額の補強であるディオマンデを押しのけての先発だった。 しかし、ハイセンの退場を受けてモウリーニョ監督が急いで布陣を修正した際、ヴィニシウスとともに真っ先に下げられた。ほかにもっと交代にふさわしい選手がいたにもかかわらずだ。 この交代でチームはゲームを組み立てる選手を失い、同時に、このトルコの至宝が「数字よりも人の心」で評価されている選手だということを改めて印象づけた、と同氏は指摘する。
✅ グティと重なる姿
同氏は、ギュレルの姿は誤解されることの多かった天才、グティを思い起こさせると言う。左足のボールの運び方、遠くを見る視線、ドリブル、スルーパス、エリア内で漂うような動き。入場料を払う価値があると思わせるところまでそっくりだ。 問題は、似ているのがプレーの印象だけでなく、キャリアの歩みにまで及び始めていることだ。
✅ 大舞台に立てなかったグティ
グティはマドリーで77ゴール97アシストを記録し、見ていて美しく、創造性が求められる場面では誰もが起用に賛成した選手だった。 しかし監督たちは、彼に「闘牛士クーロ・ロメロの影」(天才だが不安定)を見ていたという。 主将としてベルナベウを何度も沸かせたが、優勝した3度のCL決勝では1分も出場しなかった。W杯にもEUROにも出場できず、インターコンチネンタルカップも3回中2回はベンチで見守った(出場した1回はボカに敗戦)。2002年のコパ決勝でデポルティーボに敗れた「センテナリアソ」もベンチからだった。
✅ ギュレルの「大一番」の数字
ギュレルも同じ道を危険なほど進んでいる、と同氏は言う。 シャビ・アロンソ監督のもとで序列を上げ、グティが去るのを気にしなかったモウリーニョ監督も、ギュレルには満足しているように見える。通算19ゴール28アシストも記録している。 しかし数字は厳しい。出場可能だった7回の決勝はすべてベンチスタートで、うち3回は出番がなかった。2023年に加入してから、クラシコは8試合中2試合、ダービーは9試合中3試合しか先発していない。 体力面で成長しても、出場した119試合のうちフル出場はわずか10試合にとどまっている。
✅ 手本はモドリッチ
同氏は、ギュレルが目指すべきはモドリッチだと説く。モドリッチも加入当初は苦しみ、獲得に疑問を呈する声さえあった。 しかしモドリッチ(マドリーで43ゴール95アシスト)は、出場した5度のCL決勝でフル出場を果たした。ベンチスタートはドルトムントとの決勝だけ。そのほかの決勝でも、出られなかったのはローテーションや軽い痛み、プレシーズン不足のときくらいだった。 40歳を過ぎた今も勝負師のモドリッチは、ギュレルがダービーで悔しさをかみしめていた日曜日、セリエAのレッチェ戦で3-0の勝利を導き、終盤に拍手を浴びながらベンチに下がった。
✅ 「伝説」か「ただの名手」か
ギュレルはモドリッチと43試合、1,479分をピッチで共にしている。 同氏は、その「修士課程」こそがギュレルを定着へと突き動かす燃料になるべきだと結ぶ。「ただの名手」ではなく「伝説」として歴史に名を残したいのであれば。
※本記事は、ASのAlfredo Matilla氏のコラム(意見記事)の内容を紹介したものです。
