レアル・マドリードのベリンガム、数字は減っても「不動」──Matilla氏「Transfermarktは現実を説明しない」、ケインのバロンドールも
スペイン紙『AS』のAlfredo Matilla氏が、数字や見た目だけでは選手は語れないというコラムを掲載した。 タイトルは「‘Transfermarkt’ y el CIS de Tezanos nunca explican la realidad(Transfermarktもテサノスの世論調査も、現実を説明しない)」。 CISはスペインの世論調査機関で、テサノス氏はその代表だ。
✅ ケイン「輝きと模範は両立できる」
Matilla氏は、33歳のハリー・ケインが、最高の選手になるのに目立つ必要も、余計なことを言う必要も、ばかげた流行を追う必要もないことを示したと書いている。
マーケティングやSNSが、ボールコントロールと同じくらい大事にされる世界で、ケインは、輝きながら模範的でもいられることを思い出させてくれる、という。
ケインは、クラブと代表を合わせてトップレベルで720試合に出場し、イエローカードは63枚(8.75%)だけ。 一度も退場になったことがない。 ラウール、イニエスタ、そしてバイエルンでの手本の一人だったラームと同じだ。 累積警告で欠場したのも1試合だけだという。
だからこそ、ファンもライバルも審判も、ケインのバロンドールに大きな拍手を送っている、とMatilla氏は書いている。
✅ 「見た目は、ほとんどいつもだます」
Matilla氏は、ケインの「スターらしくない」イメージが、かつてマドリーとバルセロナが本気のオファーを出さなかった理由ではないかと見ている。 そして、こう書いている。 「マスタントゥオーノ、マルコム、ヴィトール・ロッキらにあれだけ投資して、ケインには投資しなかった。考えさせられる」
ケインは、リーダーにも、売れっ子にも見えない。 そのせいで、主な専門サイトの市場価値ランキングでは、今86位にいるという。
Matilla氏は、見た目は「多くの場合、いや、いつも」だまし、混乱させ、ゆがめると書いている。 かつてベルナベウで独特の雰囲気をまとっていたアネルカは、危うくスタジアムから追い出されるところだった。 カンプ・ノウでは、端正なアンドレ・ゴメスがファンを魅了すると思われていた。
✅ 「数字は、自分の物語を飾るためのもの」
見た目が何も説明しないなら、数字はなおさらだ、とMatilla氏は続ける。
「ほとんどの記者は、何でも割合で意味づけしたがる。でも本当は、それは自分たちの物語を偏らせ、飾るための一つの見方にすぎないと分かっている」
Matilla氏は、いくつもの例を挙げている。 2012年、バルセロナはグラスゴーでのセルティック戦で、89%のボールを支配し、955本のパスを通しながら、1-2で敗れた。 セルティックの支配率は11%で、パスは166本、枠内シュートは5本だった。
2010年のスペイン代表は「ティキタカ」で歴史に名を残したが、7試合で8ゴールしか決めず、そのうち4試合は1-0の勝利だった。 W杯の優勝チームとして、史上最も少ないゴール数だった。
女子サッカーの例もある。 2022年、ニュージーランドのメイカイラ・ムーア選手は、アメリカ戦で36分の間に右足、左足、頭の「完璧なハットトリック」を記録した。 ただし、すべてオウンゴールだった。
✅ ペドリとベリンガム、クラシコの2つの例
Matilla氏は、クラシコでも2つのはっきりした例が見られたと書いている。
SNSでは、ペドリが、パリでも目立ったボールロストを繰り返したことで批判された。 しかし、スペインの主なメディアは、同点弾のアシストを重く見て、ペドリの試合を「良い」から「素晴らしい」と評価した。 冷たいデータと、熱い感情の、新しいぶつかり合いだった。
そして、この試合でまた持ち上げられたのが、ベリンガムだ。 多くの人にとって、その美しい走りで完璧に近い選手。 しかし、ほかの人たちにとっては、ディブ・マルティネスのような「観客受けを狙う選手」だという。
✅ ベリンガムのゴールとアシストは減り続けている
Matilla氏は、ゴールがほとんど自然に生まれるマドリーで、ベリンガムのゴールとアシストの数字が減り続ける一方で、「不動の選手」という評価は高まり続けていると指摘している。
ベリンガムのマドリーでのゴールとアシスト
■ ゴール ■ アシスト
『AS』の記事の数字をもとに作成
「ヴィニシウスとエムバペは、議論の場でいつも安全ではない。でもジュードは、最悪の危機の中でも、ボールを失う回数が多かろうと少なかろうと、揺るがない」
Matilla氏は、こう締めくくっている。 「Transfermarktのようによく使われるデータ源は、テサノスのCISと同じように、背景を教えてくれる。でも、決して聖書にはならない」
※関連記事:ベリンガム、「10番」を作り直す/アンリ、ベリンガムに驚嘆
※本記事は、ASのAlfredo Matilla氏のコラム(意見記事)の内容を紹介したものです。
関連記事
レアル・マドリードのベリンガムにアンリが驚嘆「彼がやったことは本当に狂っていた」──「メキシコでのイングランドの試合を思い出した」
レアル・マドリードのベリンガム、「10番」を作り直す──モウリーニョのもとでトップ下に定着、左寄りに広がる新しい「10番」
レアル・マドリードのディオマンデ、バロンドールを逃したエムバペに「君が最高だ」──受賞はハリー・ケイン、わずかな票差
レアル・マドリードからはエムバペ、ヴィニシウス、ベリンガム、ククレジャの4人──バロンドール2026の候補30人、初のロンドン開催
