「私たちはみなセウタの住民だ」運動とは何か
スペイン紙『EL PAÍS』が伝えた。 エルチェ対マドリーの試合前、ヴィニシウス、エムバペ、イブラヒマ・コナテの3選手がセウタ支援メッセージの入ったTシャツを折り畳んだ状態で掲げ、すぐに脱いだ場面が大きな議論を呼んでいる。 同紙はこの「私たちはみなセウタの住民だ」キャンペーンの背景と経緯を詳しく報じた。
✅「私たちはみなセウタの住民だ」とは何か
セウタはスペインの自治都市で、「セウタの住民」とは地元住民を指す親しみある呼び名だ。 このキャンペーンは、2026年7月30日から始まったモロッコとの国境タラハルを通じた大規模な越境危機を受け、セウタへの連帯を示す目的で生まれた。 数万人規模の人々が越境し、セウタでは政治・経済・社会的に深刻な混乱が生じた。 発起人たちは「セウタは孤独ではない」という言葉のもと、団結と支援のメッセージを届けることを目的としている。
✅キャンペーンの主導者は誰か
このキャンペーンは9月11日にバレンシア州企業家協会が立ち上げた。 協会を率いるのは、ボルダ海事グループ会長であり2011年から協会長を務めるビセンテ・ボルダだ。 ビセンテ・ボルダはサッカー界とも縁が深く、2009年1月から5月にかけてマドリーの暫定会長を務めた経歴を持つ。 その後、フロレンティーノ・ペレスに対抗して会長選出馬を検討したこともある人物だ。
✅どのクラブが参加したか
最初に参加を表明したのはビジャレアルで、続いてベティスが賛同を発表した。 ベティスはさらにセウタのクラブとの慈善試合を企画し、収益をカリタス・セウタに寄付すると発表した。 その後、エルチェとマドリーも加わり、多くの選手が試合前にキャンペーンのTシャツを着て登場した。
✅ヴィニシウス、エムバペ、コナテはなぜ拒否したか
3選手はTシャツを折り畳んだまま持参し、ピッチに出た直後に脱いでしまった。 3選手本人は理由を公式に説明していないが、同紙がクラブ内部の情報として伝えたところによれば、クラブはこれを個人的な判断として受け止めているという。 マドリーの関係者はこの反応を「個人的な感情的背景によるもの」と説明しており、キャンペーンを歓迎したクラブとしての立場とは必ずしも一致しないと述べた。
✅FWエズ・アブデへの批判
この問題はマドリー戦に先立ち、ビジャレアル対ベティス戦でも表面化していた。 モロッコ代表でもあるFWエズ・アブデは、他の選手とともにTシャツを着て参加した。 その画像が広まると、モロッコ系ユーザーを中心に激しい批判と侮辱がSNS上に殺到した。 「裏切り者」との非難や代表からの除外要求、さらには個人への脅迫まで相次いだと同紙は報じている。