「万能兵士」ベリンガム、W杯で復活しモウリーニョの10番に
スペイン紙『AS』が伝えた。ダービーは審判問題の陰に隠れてしまったが、その中で数少ない明るい材料だったのがジュード・ベリンガムだ。W杯で完全に復活したベリンガムは、今季のマドリーでも「点を取り、ボールを奪い、チャンスを作る」存在になっている。
✅ ダービーでも「最も機能した選手」
同紙は、メトロポリターノでのベリンガムを、サッカーの「潤滑油」が足りなかったチームの中で最も機能していた選手と評価する。 チームとしての問題に隠れてしまったが、今季一貫しているのがベリンガムの存在だ。夏のW杯でトゥヘル監督のもと決定的な働きをしたように、モウリーニョ監督のもとでも欠かせない存在になっている。 代表ウィークではイングランド代表に合流し、ケインと並ぶ絶対的なリーダーとして、ウェンブリーでスペインの脅威となる。
✅ W杯前は11試合ノーゴール
W杯前の数か月は苦しかった。母国では批判の声があり、トゥヘル監督ですら起用に疑問を示したことがあった。 代表では11試合連続でゴールがなく、ポジションも定まらなかった。しかしW杯が始まると一変。初戦のクロアチア戦でゴールを決めると、その後さらに6ゴールを重ねた。 エムバペ、メッシに次ぐ大会3位の得点者となり、先日は銅のブーツ賞も受け取った(SNSでは「そんな賞があるなんて知らなかった」とおどけていた)。 メキシコ戦とノルウェー戦では2試合連続で2ゴールを挙げてイングランドを準決勝へ導き、マイアミでの3位決定戦でも得点した。
✅ モウリーニョは「10番」として起用
モウリーニョ監督も、W杯でのトゥヘル監督と同じく、ベリンガムをゴールに近い位置で起用している。そこでこそ長所が最も輝くと考えているからだ。 監督はベリンガムを、牙を持ったオールラウンドなMFとみている。そのため、ドブレピボーテ(2ボランチ)の一角として起用したことは一度もない。時折入った左サイドで起用するつもりもなく、そうした役割には別の選手を充てている。 求めているのは「10番」としての役割で、ベリンガム自身もそのポジションが一番心地よいようだ。
✅ 数字が示す「万能兵士」
その影響力は数字にも表れている。同紙は、攻撃だけでなく守備の仕事もこなすベリンガムを「万能兵士」と表現している。
| 項目 | 数字 | チーム内順位 |
|---|---|---|
| ゴール | 3 | チーム2位 |
| アシスト | 3 | チーム1位タイ(ギュレル、ヴィニシウスと並ぶ) |
| チャンス創出 | 16 | チーム2位 |
| 決定機創出 | 4 | チーム2位 |
| デュエル勝利 | 62(勝率61.4%) | チーム1位 |
| タックル成功 | — | チーム1位 |
| ボール奪取 | 32 | チーム2位(1位はクルトワ) |
ベリンガムの今季マドリーでの主なスタッツ(出典: AS)
✅ トゥヘル監督との微妙な関係
ただ、個人としてもチームとしても成功したにもかかわらず、トゥヘル監督との関係は変わっていない。 W杯準々決勝のノルウェー戦の後、監督は「少しの運があった」と話し、選手たちの戦いぶりを評価しなかった。するとベリンガムは「そうかもしれない。でも監督は、あの状況でアーリング・ハーランド、マルティン・ウーデゴール、アントニオ・ヌサ、アレクサンデル・セルロートを相手にプレーすることがどういうことか、わかっていないのかもしれない。簡単な相手じゃない。僕たちは前向きな雰囲気を作ろうとしてきたし、決勝トーナメントに向けてそれを保たなければならない」と反論した。 それでも、ベリンガムがチームで持つ影響力は絶大だ。ケインと同様、トゥヘル監督は彼を頼りにすることになる。EURO準優勝のイングランドは、EUROとW杯を制したスペインの「2つ目の星」の初陣を苦いものにしようとしている。
