レアル・マドリード、11月に「決定力不足」を克服──9月は欧州最多の決定機逸、その後はわずか2回、ゴールは47%増もヴィニシウスは枠内7本で1ゴール
スペイン紙『MARCA』が、レアル・マドリードの決定力の変化を、Optaのデータをもとに分析している。
✅ 9月は「欧州で最も外すチーム」
9月中旬、マドリーは大きな矛盾を抱えていた。 ほとんどのチームよりも多くシュートを打ち、バルセロナよりも多くのチャンスを作っていた。 それなのに、どのチームもトップに立ちたくないランキングで首位だった。 欧州で最も多く決定機を外したチームで、その数は25回だった。
当時の診断は、モウリーニョ監督のチームの問題は、ゴール前にたどり着くことではなく、決めることにある、というものだった。 それから1か月半。 数字は、内容と結果で感じられる改善を裏づけている。
✅ その後の決定機逸は、わずか2回
最初の1か月で、マドリーは25回の決定機を無駄にした。 その後の期間は、すでに最初の1か月より長くなっているが、外した決定機は2回しか増えていない。 湿っていた火薬に、火がつき始めた。
9月中旬 → 現在(リーガ)
ゴール数
枠内シュートの決定率
決定機を外した数
Optaのデータをもとにした『MARCA』の記事から作成
Optaのデータによると、マドリーのリーガでのゴールは19から28に増えた。 47%の増加だ。 枠内シュートの決定率も、32.76%から36.36%に上がった。
カギは、シュートよりもゴールの方が速いペースで増えていることだ。 枠内シュートは33%増えたのに対し、ゴールは47%増えた。 ただ多く打っているだけでなく、打ったシュートをよりうまく生かしていることの表れだ、と『MARCA』は書いている。
✅ まだ「精密な武器」ではない
ただし、この改善を、モウリーニョ監督のチームが目指す頂点と混同してはいけない。 マドリーのシュートは以前より良くなったが、欧州で最も正確なチームとの差はまだある。
枠内シュートの決定率(欧州の比較)
マンチェスター・シティもマドリーを上回る(数字の記載なし)。『MARCA』の記事をもとに作成
バルセロナは枠内シュートの2本に1本を決め(51.69%)、ローマは約44%。 マドリーは36%(2.75本に1本)で、マンチェスター・シティもマドリーを上回っている。 決定力は、もう治すべき傷ではなくなったが、まだ精密な武器にはなっていない、と『MARCA』は書いている。
✅ 選手ごとに分かれる「陰と陽」
一方、選手ごとに見ると、前線は正反対の2つの物語に分かれる。
| 選手 | リーガの数字 | 外した決定機 |
|---|---|---|
| エムバペ | 12ゴール、枠内シュートの決定率40%(2.5本に1本) | 14回(チーム最多) |
| ベリンガム | 枠内シュートの決定率40% | 2回 |
| ディオマンデ | 3ゴール、枠内シュート4本(決定率75%) | — |
| ヴィニシウス | 1ゴール、枠内シュート7本(決定率14.29%) | 5回 |
前線の選手の決定力(『MARCA』の記事をもとに作成)
エムバペは、リーガで非の打ちどころのないシーズンを送っている。 12ゴールで、枠内シュートの決定率は40%だ。 決定機を外した数は14回でチーム最多だが、スコアを見れば、その批判は自然と消える。 最も多くシュートを打ち、最も多くチャンスを作る選手は、最も多く外す選手でもある。 それでも、エムバペほど決めている選手はいない。
ベリンガムも、決定率40%で、外した決定機はわずか2回だ。 モウリーニョ監督によってペナルティエリアで勝負する選手に生まれ変わり、ゴールを取り戻した。
✅ ヴィニシウスだけが逆行
そして、ヴィニシウスの章は、ほかのすべてと逆に進んでいる。 チームが照準を合わせていく間に、ヴィニシウスは照準を失っていた。 枠内シュート7本で1ゴール、決定率14.29%で、9月の16.67%よりもさらに悪くなっている。
リーガの2か月で、枠内シュートは1本だけで、新たなゴールはない。 外した決定機は5回で、1回しかゴールを祝えていないからこそ、その重みは3倍になる。 マドリーはチーム全体の決定力を治したが、その薬は左サイドには届かなかった、と『MARCA』は書いている。
✅ 左サイドで輝くディオマンデ
攻撃の再編には、同じ左サイドに、はっきりとした受益者がいた。 9月、ディオマンデは先発ですらなかった。 その後のヴィニシウスの出場停止(4試合のうち3試合を消化済み)で、左サイドの扉が開いた。
ディオマンデは、その扉を堂々と通り抜けた。 リーガでは、枠内シュート4本で3ゴール、決定率75%。 絶好調ぶりを見事に表している。 ゴールの美しさだけでなく、そのうちの1点は、ビジャレアル戦の1-0の勝利を導いた。
✅ 「決めるチーム」になった11月のマドリー
11月のマドリーは、もうチャンスを作っては、いら立つチームではない。 決めることを覚え、「外しまくるチーム」という汚名を返上した。 そして、努力がついに報われるという感覚を持って、この先の戦いに臨む、と『MARCA』は締めくくっている。
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